シリーズ・インフィニット・ワーズの詩(29)
遺伝子に刻印された人類の未来
西園寺昌美
二十世紀
飛行機が人類を地球上の各地へ運んだように
二十一世紀
宇宙船が人類を宇宙へと運ぶ
宇宙へ行ってみたいという人々の願望は
実現へと近づいている
二十世紀
モノが、人が、金が、そして情報が
どんどん国境を超え、流れていったように
二十一世紀
真理が、世界平和の祈りが、印が、マンダラが
どんどん国境を超えて流れてゆく
地球は、分離から融合へ
紛争から平和へ
差別化から統合化へ
非真理から真理へと展開してゆく
二十世紀
遺伝子操作、臓器移植、生命操作といった
飛躍的な科学の発展によって
人類は実に長生きできるようになった
それに伴い、人間の尊厳性や人間の真の価値が見失われていった
かつまた、人類がつくり出した文明により
新たな感染症が地球上に多数出現している
すべては人類の身勝手な
人類の傲慢な
人類のあくなさ欲望よりつくり出されているものである
二十一世紀
ヒトゲノム解析が進み
これまで体質とか素質といった言葉で表わされていた
一人一人の病気が
親の遺伝に因るということに熱い眼が注がれるようになった
一人一人の健康や病気は
遺伝子によって支配されているということにつきあたった
遺伝子には、″我即神也″という
人類の源が刻印されており
同時に人類の未来が刻印されている
それこそが″人類即神也″である
この遺伝子に組み込まれている″人類即神也″は
親より代々受け継がれ、今日まで引き継がれている
二十一世紀の人類は皆
この″人類即神也″を顕現することがすでに決められている
