シリーズ・インフィニット・ワーズの詩(18)
子どもの生き方
西園寺昌美
子どもは正直だ 素直だ 真っ白だ 純粋だ
知識による苦しみはなく
宗教による苦悩もない
教育による苦しみもなければ
成功・失敗の苦しみもない
善悪の苦しみもなければ
生きる苦しみも病気への不安もない
なぜ大人になるに従い
これらの苦しみが加わってくるのか
それは、子どもが何一つの望みも持っていないからだ
彼らはお金も時間も貴重なものとは思っていない
彼らはただ瞬間瞬間を精一杯生きているだけだ
神と自分とを隔てる壁もない
神と全く一つに融け合い ただ強く結ばれているだけだ
子どもは何が価値ある生き方かさえも判ってはいない
だが、誰よりも価値ある生を生きている
子どもは何が幸せかさえも判ってはいない
だが、魂の幸せを感受している
子どもは何を所有すべきかさえも判ってはいない
だが、最高の至福をすでに手にしている
大人の心は貪欲、貧困、束縛、執着そのものであり
子どもの心は無心、自由、歓喜、創造そのものである
これからは
幼な子のように駆け引きのない
純真無垢に生きることだ
すると不安も恐怖も消失してしまう
そして何ものにも動じない平安な心が顕れる
そのためには祈り 祈り 祈り抜くことだ
人間は自分のことのみに生さることは出来ないのだ
人間は決して祈りなしには生さてゆけないのだ
子どもに優る生き方こそ
人類のために祈り 印を組むことである
