「里山の素晴らしさ伝えたい」 大分市の菅さん、本紙連載をまとめる
2022/04/12(火)
本紙連載「大分のかくれた名山たち」の記事をまとめた本「大分三百山超」を自費出版した菅博行さん。バックは大分県で一番低い山、遠見山=大分市三佐
本紙くらし・文化面に連載している「大分のかくれた名山たち」(月1回、第2火曜)の筆者、菅博行さん(62)=大分市三佐=が、これまでの記事をまとめた「大分三百山超(ごえ)『大分のかくれた名山たち』第二集『黎明(れいめい)』」(A5判・326ページ)を自費出版した。「執筆は自分にとっての生きがい。夢だった書籍化がかなってうれしい」と話している。
連載は1995年4月にスタート。県内にある山までのルートを紹介し、案内図と一緒に、2022年4月まで545山を掲載している。本には04〜18年の15年分、計303山を収録。順路だけでなく、自然環境や付近の神社仏閣、城跡の遺構に触れた内容もある。登山口が分かりにくいときの手助けになればと、付近の写真画像が見られるQRコードも添付した。
登山を始めたのは、通勤で毎日見ていた電波塔を頂いた山に行きたいと思ったのがきっかけ。キャンプなどのアウトドアが好きだったことからすぐに夢中になり、国土地理院の2万5千万分の1地形図を頼りに、1990年ごろから県内の山々を登り歩いた。これまで約1000座に登頂している。「記事が載ると登山口に手作りの看板が立てられたり、自治体の広報誌に紹介されたりした。保全活動をするボランティア団体から取り上げてほしいという要望を受けたこともあった」
「登りたい山のガイドブックがない」との思いから始まった本連載。「大分に残る里山は素晴らしい。その良さを伝えようと頑張ってきた。山麓の地域活性化に少しでも寄与できたら。家族で気軽に登れる山もあるので活用してほしい」
学術研究出版の書籍販売サイト「Book Way」で入手できる他、大分市生石のアウトドアショップ「山渓」でも取り扱っている。
※この記事は、4月12日 大分合同新聞 4ページに掲載されています。